カンボジア不動産投資のリスク・注意点

カンボジア不動産投資のリスク・注意点

1

プレセール物件の注意点

物件価格を抑えて購入できる一方で、竣工リスクがあり。リスクを抑えるためには、信頼できるデベロッパーを選ぶことが重要。

2

中古物件の注意点

中古物件を購入する際は、権利関係や諸費用、引き渡し条件を事前に確認することが重要。

3

利回り保証付き物件の注意点

実際の収益が保証内容と異なる場合があるため、立地や運営会社を十分に精査することが重要。

4

投資用物件/お部屋選びのポイント

エリアごとの需要に加え、間取りやお部屋の階数、方角まで見極めましょう。周辺環境や現地の賃貸需要を確認することが重要です。

5

カントリーリスク

カンボジアは政治的に安定していますが、法制度が変更される可能性があります。最新情報は現地で確認することが重要です。

海外不動産投資の際には日本と現地の商い習慣の違いや現地特有のリスクを理解した上で投資をすることが重要です。
カンボジア不動産投資に興味のある方に注意していただきたい点をご紹介します。

①プレセール物件の注意点

1.竣工リスク

一般的にプレセール物件は、価格が比較的割安で、購入代金を分割で支払えるため、投資用として人気の高い購入方法です。一方で、竣工が大幅に遅れたり、プロジェクト自体が中止になったりするケースもあります。
こうした竣工リスクを抑えるためには、デベロッパー選びが重要です。
カンボジアでの開発実績が少なく、金融機関から資金調達を受けにくいデベロッパーや、プレセールの販売状況が芳しくないプロジェクトは、資金不足により竣工リスクが高まる可能性があります。

一方、カンボジアでの開発実績や評判が高く、プレセールの販売が好調なプロジェクトは、資金面での安定性が高く、竣工リスクも低い傾向があります。

2.グロス面積(GROSS SIZE)とネット面積(NET SIZE)の違い

  • グロス面積(GROSS SIZE):壁、柱、梁、廊下の一部などを含めた面積
  • ネット面積(NET SIZE):実質的に有効な面積

カンボジアでは、多くのデベロッパーが物件の面積を「ネット面積」ではなく、「グロス面積」で表示しています。一方、日本では一般的に「ネット面積」で表示されるため、同じ面積表示でも実際の専有スペースに差が生じます。
そのため、購入後に「思っていたより部屋が狭い」「ネット面積に換算すると割高な物件だった」といったミスマッチを防ぐためにも、事前にネット面積を確認することが重要です。
また、カンボジアではバルコニーやベランダの面積もグロス面積に含まれることが一般的です。そのため、面積表示だけで判断せず、実際に使用できる専有面積(ネット面積)を確認したうえで比較・検討しましょう。

3. プロジェクトごとに異なる引き渡し条件

カンボジアのプレセール物件は、プロジェクトごとに引き渡し時の状態が異なります。大きく分けると、以下の3種類があります。

家具・家電付きの完成内装

デベロッパーが家具・家電を含めた内装まで完成させた状態で引き渡されるタイプです。利回り保証付きコンドミニアムで採用されることが多くあります。

メリット
  • 内装工事の費用や工事期間が不要
  • 引き渡し後すぐに賃貸募集を開始できる
デメリット
  • 内装デザインが画一的で、他の部屋との差別化が難しい

基本内装付き(セミフィニッシュ)

壁・床・ドア・キッチン・トイレなど、基本的な内装が完成した状態で引き渡されるタイプです。カンボジアでは最も一般的な引き渡し方法です。
家具・家電の設置は別途必要となります。
内装のグレードにもよりますが、1,000万円台の1ベッドルームの場合、家具・家電を含めた追加内装費用は約100万~120万円、工事期間は着工から約2か月が目安です。

メリット
  • ターゲット層に合わせた内装ができ、賃貸競争力を高められる
  • 他の部屋との差別化がしやすい
デメリット
  • 内装費用と工事期間が必要

スケルトン(コンクリート打ち放し)

壁や床などの仕上げが施されていない状態で引き渡されるタイプです。一部のデベロッパーやお部屋に採用されています。
1,000万円台の1ベッドルームの場合、内装費用は約250万円、工事期間は着工から約3~4か月が目安です。

メリット
  • 間取りや床材などを自由に設計できる
  • 内装付き住戸より物件価格が抑えられている場合がある
デメリット
  • 内装費用が高額になりやすい
  • 工事期間が長くなる

カンボジアでは、家具・家電付きで賃貸に出すことが一般的です。
そのため、基本内装付きやスケルトン物件を購入する場合は、家具・家電を含めた内装工事が必要になります。
物件を購入する際は、引き渡し条件だけでなく、内装に必要な費用や工事期間についても事前に確認しておきましょう。
当社では、物件のご紹介だけでなく、ターゲット層に合わせた提案を含めた内装工事のサポートも行っております

4. 引き渡し時・引き渡し後の注意点

カンボジアでは、仲介会社によってサポート範囲が大きく異なります。
契約書の締結までは対応していても、その後の物件引き渡しや登記手続き、内装工事の手配などは仲介業務の対象外としている会社も少なくありません。また、引き渡し後の賃貸募集や賃貸管理などの運用サポートを行っていないケースもあります。

購入後のトラブルを防ぐためにも、契約前に仲介会社のサービス範囲やサポート内容を確認しておくことが重要です。

また、カンボジアでは物件の引き渡し時に、オーナーによる瑕疵確認(インスペクション)を行うことが一般的です。

日本では、できる限り仕上げ工事を完了した状態でインスペクションを実施することが多い一方、カンボジアではある程度の段階でインスペクションが行われるケースが一般的です。そのため、内装や設備に不具合や未施工箇所がないかを確認し、必要に応じてデベロッパーへ補修・仕上げ工事を依頼する必要があります。

インスペクションでは経験が求められるため、引き渡し手続きの代行を依頼する場合は、実績が豊富な仲介会社を選ぶことをおすすめします。

まとめ

カンボジアで不動産を購入する際は、日本とは商習慣や取引の進め方が異なることを理解しておくことが大切です。
物件価格だけで判断するのではなく、デベロッパーの実績や引き渡し条件、面積の表示方法、内装費用、登記手続き、購入後のサポート体制などを事前に確認することで、購入後のトラブルを未然に防ぐことができます。
安心して不動産投資を行うためにも、現地事情に精通した信頼できる仲介会社と相談しながら進めることが重要です。

②中古物件の注意点

1.所有権を確認する

カンボジアの不動産登記制度は2013年に整備が進められた比較的新しい制度です。そのため、中古物件の中には、国が承認する正式な所有権ではなく、地方自治体レベルの権利で取引されているケースがあります。
また、売主によっては登記手続きが完了しておらず、デベロッパー名義のままで所有及び売却活動をしているケースもあります。その場合は手続きの流れや費用が変わりますので、購入前手続きの前には、所有権の種類や登記状況を必ず確認しましょう。

ストラタ・タイトル(Strata Title)

国が承認するコンドミニアムなどの区分所有権です。カンボジア人・外国人ともに取得でき、外国人がコンドミニアムを所有する場合は、原則としてストラタ・タイトルとなります。

ソフトタイトル(Soft Title)

地方自治体が購入や占有を証明する書面です。厳密には正式な所有権ではなく、原則としてカンボジア人のみが取得できます。権利の安定性は、ハードタイトルやストラタ・タイトルより劣ります。

購入時の諸費用

中古物件の購入時には、物件価格以外にも以下の費用が発生します。

  • 資産譲渡税:約4%(物件評価額に対して)
  • 登記申請費用:約1,500USD
  • (弊社)購入サポート手数料:物件価格の5%+VAT10%(実質5.5%)
  • その他:翻訳費用、認証費用などの実費

また、家具・家電がどこまで引き渡し対象となるのか、家具・家電が付属しない場合は内装や設備の追加が必要か、その場合のおおよその費用についても事前に確認しておくことが大切です。

2.お部屋の状態と引き渡し条件を確認する

中古物件は、現状有姿(現状のまま)で引き渡されることが一般的です。
家具・家電の有無や引き渡し条件を事前に確認するとともに、室内や設備の状態についても十分にチェックしましょう。
引き渡し後に設備の故障や内装の不具合などが見つかると、修繕費用が発生する可能性があります。可能であれば、購入前に現地で室内を確認し、不具合の有無を確認しておくことをおすすめします。

まとめ

中古物件を購入する際は、所有権の種類や登記状況に加え、購入時の諸費用、引き渡し条件、家具・家電の有無、お部屋の状態を事前に確認することが重要です。
これらを十分に確認することで、購入後の予期せぬトラブルや追加費用の発生を防ぎ、安心して不動産投資を進めることができます。

③利回り保証付き物件の注意点

カンボジアをはじめとする海外不動産では、利回り保証付きの投資用物件が数多く販売されています。
契約どおりに利回りが支払われ、安定した収益を得られている物件がある一方で、ホテルやオフィス運営会社の業績不振などにより、保証どおりの収益が支払われなくなるプロジェクトも存在します。
また、利回り保証期間中は収益が得られていても、保証終了後の賃貸需要や、売却時に買い手が見つかりにくいといった出口戦略(売却のしやすさ)に課題を抱える物件もあります。

そのため、利回り保証プロジェクトの内容と現地の需要がマッチしているか、保証後の売却まで含めて総合的に検討することが重要です。

まとめ

利回り保証という言葉だけで判断するのではなく、物件の立地や現地の賃貸需要、運営会社の実績、保証内容などを総合的に確認することが重要です。
信頼できる運営会社による優良な利回り保証付き物件であれば、賃貸募集や管理の手間を抑えながら、安定した収益を期待できるというメリットがあります。一方で、保証期間終了後の運用や売却のしやすさ(出口戦略)も見据えたうえで、慎重に投資判断を行いましょう。

④投資用物件/お部屋選びのポイント

1..

エリアごとの入居者ニーズを把握する

エリアによって入居者の国籍や属性が異なるため、それぞれの文化的なニーズや好みを把握したうえで物件・お部屋を選ぶことが重要です。

欧米人居住者が多いエリア

  • インフィニティプールなどの共用施設を重視する傾向がある
  • 狭い部屋よりも開放感のある間取りを好む傾向がある

中国人居住者が多いエリア

  • リバービューを好む傾向がある
  • シティビューよりもリバービューのお部屋が選ばれやすい

もちろん個人によって好みは異なりますが、エリアの主要な入居者層と物件・お部屋の特徴が合っているかを確認することが重要です。

2..

エリアごとの賃貸需要に合わせた間取りを選ぶ

エリアによって、ファミリー層が多い地域、単身者が多い地域、賃料帯などは大きく異なります。

インターナショナルスクールが多く、オフィスが少ないエリアでは、ファミリー層の需要が高くなります。このようなエリアでは、1ベッドルームよりも2~3ベッドルームの方が、賃貸・売却ともに需要を取り込みやすい場合があります。
立地だけでなく、そのエリアで求められる間取りや広さを意識して物件を選びましょう。

3..

開発エリアは供給過多リスクも考慮する

開発が進むエリアは将来性が期待できる一方で、新築物件の供給が急増し、供給過多となるリスクもあります。
特にプノンペン郊外へ投資する場合は、地価上昇率だけに注目するのではなく、今後どれだけ競合物件が供給される可能性があるかも確認することが重要です。
「成長エリアだから安心」と判断するのではなく、将来供給される新築物件と比較しても競争力を維持できる物件かどうかを見極めましょう。

4..

同じ物件でも、お部屋によって資産価値は異なる

同じマンション内でも、お部屋の位置や向き、階数によって、空室リスクや維持管理のリスクは異なります。

  • インフィニティプールなどの共用施設の直下階は、水漏れなどの不具合が発生するリスクが比較的高い場合がある
  • 低層階は道路交通や周辺施設の影響を受けやすく、騒音が気になるケースがある
  • ファミリー向けの2~3ベッドルームでは、日差しや室温を考慮し、北向き・東向きが好まれるケースが多い。

物件選びだけでなく、お部屋選びまでこだわることで、空室リスクや修繕リスクを抑え、より安定した運用につながります。

まとめ

投資用物件を選ぶ際は、物件そのものだけでなく、現地の賃貸マーケットや入居者ニーズ、管理事情まで把握することが重要です。
エリアごとの想定入居者(国籍・家族構成・収入帯)や人気の間取り・設備、管理上の注意点などは、実際に現地で賃貸仲介や物件管理を行っている会社が最も詳しい情報を持っています。
当社では物件をご購入いただく前に、具体的な賃貸需要や管理面での懸念事項をご説明することで、空室リスクや運用リスクを抑え、長期的に安定した不動産投資をサポートすることを心掛けております。

⑤カントリーリスク

カンボジアは政治的に比較的安定している一方で、法制度や行政手続きの運用、透明性については発展途上の側面があります。
不動産取引においても、登記制度や契約手続きは日本とは異なるため、制度や手続きを十分に理解したうえで慎重に進めることが重要です。
また、行政手続きに時間を要したり、運用が担当機関や担当者によって異なるケースがあったりすることも、投資家にとってリスクとなる場合があります。
さらに、外国人による土地所有に関する規制や税制、関連法令などが変更される可能性もあるため、投資判断を行う際は、常に最新の法制度や市場動向を確認することが重要です。
カントリーリスクを完全に避けることはできませんが、現地の法制度や不動産市場に精通した仲介会社から最新情報を収集しながら投資判断を行うことで、リスクを適切に管理することができます。